2005/10/25
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足関節と下腿
1.靱帯の安定性テスト
被検者 | 膝を屈曲させてテーブルの端に座り、腓腹筋のタイトネスの影響を除外する(仰臥位で行なう際も膝を30度以上屈曲させる) |
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検者 | 被検者の前に座る |
果間関節窩を閉塞しないように注意しながら、片方の手で下腿を固定する。他方の手で踵骨をつかみ、前腕の上に足関節を乗せわずかに底屈位に保つ | |
評価手順 | 脛骨を固定しながら、踵骨と距骨を前方へ引き出す |
テスト陽性 | 反対側と比較して、距骨が果間関節窩の下からより前方へ引き出される。距骨が亜脱臼し戻る際に「カクン」という動きが感知できる。あるいは、痛みを訴えることがある。 |
臨床的意味 | 前距腓靱帯と関連する関節包の損傷・断裂 |
被検者 | 臥位あるいは座位でテーブルの端から下腿を出す |
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検者 | 被検者の前に座る |
片方の手で踵骨をつかみ、足関節を中間位に保ち、他方の手で下腿を固定する。その際に母指か示指で踵腓靱帯の上を押さえる | |
評価手順 | 踵骨を保持している手で、踵骨を内側へ回転させることにより内反ストレスを加え、距骨を傾斜させ関節窩の外側に隙間をつくる |
テスト陽性 | 反対側と比較して、距骨が傾斜するか過度の隙間が出来る。あるいは痛みが誘発される |
臨床的意味 | 踵腓靱帯の損傷・断裂(前距腓靱帯・後距腓靱帯も関与している可能性も) |
被検者 | 臥位あるいは座位でテーブルの端から下腿を出す |
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検者 | 被検者の前に座る |
片方の手で踵骨をつかみ、足関節を中間位に保ち、他方の手で下腿を固定する。その際に母指か示指を三角靱帯の上に沿って置く | |
評価手順 | 踵骨を保持している手で、踵骨を外側へ回転させることにより外反ストレスを加え、距骨を傾斜させ関節窩の内側に隙間をつくる |
テスト陽性 | 反対側と比較して、距骨が傾斜するか過度の隙間が出来る。あるいは痛みが誘発される |
臨床的意味 | 三角靱帯の損傷・断裂 |
被検者 | 臥位あるいは座位でテーブルの端から下腿を出す |
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検者 | 被検者の前に座る |
遠位脛腓靱帯結合を圧迫しないように片方の手で下腿を固定し、他方の手で足の内側をつかみ、足関節を中間位に保持する | |
評価手順 | 足を外旋させる A)三角靱帯⇒足関節を中間位〜わずかに底屈位にする B)靱帯結合⇒足関節を背屈位にする |
テスト陽性 | A)三角靱帯⇒遠位脛腓靱帯結合のある足関節前面外側に痛み B)靱帯結合⇒内側関節裂劇に痛み、距骨が内果から偏位するのを感知できる |
臨床的意味 | A)内側痛⇒三角靱帯 B)前面外側痛⇒遠位脛腓靱帯結合(外果骨折などが除外されている場合) |
2.スペシャルテスト
被検者 | 臥位で膝を伸展させる |
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検者 | 下腿の前あるいは横に立つ |
脛骨と腓骨の後ろで痛む箇所から離れたところに手を包むようにして添える | |
評価手順 | まず腓骨と脛骨をやさしく絞る(圧迫する)。痛みなどがない場合、徐々に強く圧迫していき、痛みが誘発されるまで損傷部に向かって圧迫していく |
テスト陽性 | 特に圧迫部位から離れたところに痛みが誘発される |
臨床的意味 | A)腓骨骨幹に沿った痛み⇒腓骨骨折・疲労骨折 B)遠位脛腓関節に痛み⇒骨間膜損傷 |
被検者 | 臥位あるいは座位でテーブルの端から下腿を出し、膝は伸展させ足関節は中間位にする |
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検者 | 下腿の踵の前に立つ |
足を片方の手で固定する | |
評価手順 | 手の手掌や握り拳を使い、痛みが誘発させるまで徐々に強い力を加えながら、踵骨を叩く |
テスト陽性 | 踵骨・距骨・腓骨あるいは脛骨に痛みが誘発される |
臨床的意味 | 疲労骨折(確定的ではない) |
被検者 | 腹臥位でテーブルの端から足を出す |
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検者 | 下腿の横に立つ |
片方の手をふくらはぎの筋腹の上に置く | |
評価手順 | ふくらはぎの筋を絞るようにつかむ |
テスト陽性 | ふくらはぎの筋を絞るようにつかんでも、足関節が底屈しない |
臨床的意味 | アキレス腱断裂 |
被検者 | 仰臥位あるいは座位で膝は伸展させてテーブルの端から足を出す |
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検者 | 下腿の前あるいは横に立つ |
片方の手で足底を持ち、他方の手でふくらはぎを下から支える | |
評価手順 | 足を他動的に背屈させ、ふくらはぎの筋を絞るようにつかむ |
テスト陽性 | ふくらはぎに焼けるような痛み |
臨床的意味 | 深部静脈血栓症の可能性(腓腹筋・ヒラメ筋の筋挫傷によりテスト偽陽性になることがある) |