Home >> スポーツ医学 >> 応急処置

スポーツ外傷

応急処置

テーピング

スポーツ障害評価法

創傷の治療法

2004/07/01
▲一番上に戻る

RICE処置

RICE処置とは?

RICE処置とは、創(傷)のない外傷に対する一般的な応急処置の原則です。RICEとはそれぞれ頭文字となっていて

を示します。また最近ではこれにS=支持・固定(support, stabilize)を加えてRICES処置ということもあります。

Rest:安静

ケガをした直後はどんな小さなケガであっても一度は必ずプレーを休ませて様子を見ましょう。これは患部をよく観察し、診断、応急処置を行う時間が必要なためです。ケガをした後、大丈夫だろうとそのままプレーを続けてしまうと、1週間で治るはずのケガが1ヶ月経っても治らないようなケガに悪化してしまうことが多々あります。

また、注意したほうがいいことがあります。もしサッカーの試合中にケガをしてしまい、ピッチの外で試合をを眺めている選手はどのような気持ちになると思いますか?無理して戻ろうとしたり、また自分を責めチームに置いて行かれるという恐怖を感じてしまうかもしれません。その為に選手を、試合の見えないところに移動するということも選手への心理的ショックを回避するという為にとても大切なことだと思います。

Icing:冷却

ケガをしてすぐの急性炎症時は寝る時間を除いて(時間の調整が出来ないため)24〜48時間は繰り返しアイシングを行います。1回の冷却時間は15〜20分で感覚が戻ってきたらまた行っていくというのがもっとも安全で効率的です。20〜30分以上もアイシングを行うと、反応性充血(血管が縮みすぎた反動で血管が広がる現象)により血流が逆に良くなってしまいますのでいけません。

アイシングの目的としては、炎症を抑えることです。少し詳しく言うと血管の透過性が亢進してしまい腫脹が起こっている部位は血管が広がったために周りの組織が炎症性浮腫を起こしてしまいます。その浮腫を取り除くためにアイシングを行っていくのです。

アイシングを行う際にC=圧迫を同時に行うと効果が増大します。IとCは必ずペアで行っていくようにしてください。また塩を入れると氷が溶けづらくなります。

もしアイシングをしていても痛みがまったく減らないようでしたら骨の異常が起きているかもしれませんので直ちに病院へ連れていってください。

<アイシングにおける豆知識>

Compression:圧迫

痛いところを圧迫することにより鎮静効果があります。また炎症性浮腫を取り除く効果もありますので受傷後、Icingとペアで行ってください。

Elevation:挙上

受傷後は患部を心臓より高く上げてください。こうすることにより血液の心臓への戻りをよくして患部に血液を行きづらくします。その結果、患部の腫脹を抑える効果があります。

▲一番上に戻る