メニュープログラム作成方法
それでは実際にトレーニングのメニュー作りに入っていきます。みんながみんなある決まったメニューをこなしていれば、効果が出てくる。というわけにもいきません。やはり人それぞれ年齢の違い、体格の違い、男女の違い、などなど様々な個人差があります。少しでも自分にあったトレーニングをすることがやはり大事になってきます。
1.まずは自分の目的を設定しよう!
例えば以下のような項目の分けた場合、自分がどれに当てはまるかを考えてみます。
- とにかく筋肉、パワーをつけたい
- 筋肉量を維持、またできれば増やしながら全身のシェイプを整えたい
- とにかく減量して脂肪を落としたい
- スポーツでのパフォーマンスを向上させたい
- リハビリテーション
- 健康管理
などなどいろいろな目的が考えられます。まず自分の目指すものは何なのか、ということをしっかり再確認してください。
2.短期間でのゴールを設定しよう!
まずは3ヶ月後の自分の目標を設定しましょう。例えば減量が目的だったら、3ヶ月で5kg体脂肪を落とす。とか、パワーを増やすことが目的だったら、3ヵ月後にはベンチプレスを100s挙げる、などという目標になります。
なぜ3ヶ月間としたかというと、筋肉細胞が半分入れ替わるのにかかる時間が80日だからです。また季節ごとに目標を設定していくということにもなり、気持ちの切り替えにも良いでしょう。(例:春⇒夏に向けて3s脂肪を落とす! 秋⇒秋の味覚をいっぱい食べても体重は現状キープ! などなど)
3.トレーニングの頻度を設定しよう!
1週間に何回トレーニングできるだろう?これは仕事や学校の都合などでいろいろ制限が出てきてしまうと思います。可能であれば、同じ筋肉を最低でも週に1回はトレーニングするようにしたいところです。
しかしやりすぎは禁物。たとえ減量中であっても、同じ筋肉を何回も何回も頻繁にトレーニングすることはオススメできません。少なくとも中2日は休養期間として空けるようにしましょう。
基本的に次に挙げる方法により、初級〜中級者の方まで対応できます。
- 1日で全身をトレーニングする。これを中2〜3日で行う。
- 上半身をトレーニングする日(A)と、下半身をトレーニングする日(B)の2つに分ける。
これを「A→休み→B→休み→Aに戻る」のサイクルで行なう。こちらの方が効率がよくなる。 - 上半身(体幹を除く)をトレーニングする日(A)、下半身をトレーニングする日(B)、体幹をトレーニングする日(C)の3つに分ける。
これを「A→B→休み→C→休み→Aに戻る」のサイクルで行なう。さらに分割することで、よりその部を意識して行うことが出来るようになります。
以上の3つの方法のどれかを基本とします。初めは@から慣れてくるにしたがってA、Bへと分割数を多くしてあげていく方法が一般的です。
また、もう一度いいますが必ず同じ筋肉のトレーニングは中2日あけてください。筋肉は壊されることにより強くなります(超回復→参考:トレーニングの効果を上げるために)。筋肉が壊されたあとに筋肉が回復されるまで1〜2日かかります。その為毎日同じ筋肉をトレーニングしていくと筋肉の回復が間に合わずどんどん筋肉は壊されてしまいます。しっかり筋肉を回復させてあげるために中2日の休み期間はしっかり取りましょう。
4.トレーニングの種目を設定しよう!
目的によって、トレーニングの種目は変わっていきますが、基本的には、
- 多関節種目を重視する
※例えばスクワットでは膝、腰、足の3つの関節を曲げ伸ばしします。こういった2つ以上の関節を動かしていく種目を多関節種目といいます。それに対し、1つの関節だけを動かしていく種目、例えば肘の関節だけを曲げ伸ばしするアームカールなどの種目は単関節種目といいます。 - マシンよりはバーベル、ダンベルなどのフリーウエイトを使っていこう
- トレーニングの最初に大きい筋肉(胸、お腹、太ももなど)から始め、徐々に小さい筋肉(腕、ふくらはぎなど)へと移っていく
- 体幹の筋肉は他のトレーニングにおいてスタビライザー(安定した体の動きをするための要の筋肉)として働くため、始めに疲れてしまわないようにトレーニングの後半に持ってくる。
以上のことについて注意するようにします。ただし、健康管理やリハビリなどが目的の場合は、マシンを重視することもあります。
5.セット数、レップス数を設定しよう!
まず各部位に対して何セット行っていくかについて考えていこう。1種目に対して数セット行うことが常識とされています。それではなぜ"何セットも"行わなければならないのか?この理由を考えてみましょう。
もし1セットだけで筋肉に十分な刺激を与えられれば、何セットも行う必要はないはずです。しかし実際1セットだけでは十分ではないために、セットを重ねるということになります。人間の体は肉体的限界に達する前に安全装置が働き心理的限界により「もう無理!」と感じるようになっています。これはトレーニング経験を積む事で肉体的限界と心理的限界の差は縮まっていきます。通常の方は全力の6割程度しか出せていないようです。
以上より筋肉に十分な刺激を与えるため何セットも行うことになる、ということです。基本的には各部位を3〜5セット行えば十分でしょう。
ただし、健康管理やリハビリなどが目的の方はあまり体を追い込まず余裕を持ってトレーニングするため、セット数はもう少し増やすということになります。
→筋肉トレーニングは各部位3〜5セット行う。健康管理やリハビリの場合は負荷を軽くするためもう少し多めで。
次にレップス数について考えてみよう。筋肉を強くするためのウエイトトレーニングは無酸素運動(⇔有酸素運動)に位置づけられます。無酸素運動は基本的に40秒以内の高強度運動となりますので、ここから1セットを40秒以内に終わらせるべきだという結論が出てきます。
といって、40秒以上かかってしまうと効果がないというわけではありません。健康管理やリハビリでは軽い重量で多くの回数をこなすことも必要ですし、高回数トレーニングは血流増進から来る多くの効能があります。しかし、筋肉を強くする、という目的が第一ならば40秒以内にすべきだということです。
では5秒、10秒のような超短時間のトレーニングはどうなのでしょうか?これは筋肉というより神経系のトレーニングになります。階級のある競技などで筋肉量を増やさずに力(筋パワー)を増やしたい、というときには有効です。しかし見た目を変えていくという観点から考えると有効性は少なそうです。
したがって最適なレップス数は40秒を目安に考え、だいたい6〜10レップスとなります。ですから筋肉を増やしたい、シェイプしたいという人はこの範囲で行うようにしてみましょう。
→筋肉UP、シェイプ目的の人は1セット6〜10レップスで行おう。
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